不動産売却は原則として所有者本人がおこなうため、遠方の物件では手間がかかりがちです。
しかしあまり現地に足を運べず、お悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで、遠方にある不動産を売却する方法や、手続きの流れと注意点をご紹介します。
遠方の不動産を売却する方法とは?
遠方の不動産売却はもちろんのこと、何らかの理由で本人が立ち会えないときは、以下の方法で手続きできます。
代理契約
家族や親族などが代理人となり、本人に代わって手続きする方法です。
署名代理と呼ばれる行為で、代理人による売買契約書の署名・捺印は法的にも有効です。
しかし契約にかかる責任は依頼人にあるため、代理人は慎重に選ばなければいけません。
持ち回り契約
持ち回り契約とは、郵送で契約書を取り交わす方法です。
手続きの流れは、以下のとおりです。
●買主:署名・捺印した売買契約書を郵送し、手付金を振り込む
●売主:手付金の振り込みを確認し、売買契約書を返送する
手付金の入金と、売買契約書の返送をもって契約は成立します。
司法書士に依頼する
手数料を支払い、司法書士に依頼する方法があります。
登記移転や、契約書の作成も依頼できます。
遠方の不動産を売却するときの流れ
遠方にある不動産を売却するおもな流れは、以下のとおりです。
不動産会社の査定を受ける
不動産会社の査定により、物件の売却価格を調べます。
訪問査定時に、鍵の取り扱いなども打ち合わせましょう。
媒介契約を結ぶ
不動産会社を決めたら、媒介契約を締結します。
(専属)専任媒介契約なら、売却活動中に定期報告を受けられます。
購入希望者の申し込みなどの状況を詳しく把握できるため、遠方にある物件でも安心です。
売買契約
交渉がまとまったら、売買契約を締結します。
代金の決済・物件の引き渡し
決済と引き渡しは、原則として立ち会いを求められます。
遠方にある不動産売却時の注意点
知っておきたい注意点として、遠方の不動産でも一度は現地を訪問する必要があります。
買主にとっても、一回も売主と会わずに契約するのは不安が残ります。
そこで交通費はかかりますが、可能なら以下のタイミングで現地訪問するのがおすすめです。
●売却準備(訪問査定の立ち会いなど)
●売買契約
●代金の決済・物件の引き渡し
なお売買契約と物件の引渡しは、買主のスケジュールに合わせることが多いでしょう。
そこで売却準備をしっかりと進めておけば、スケジュールも調整しやすくなります。